「IT業界って興味あるけど、未経験者には難しいだろうな、、、。」
「IT業界に転職したいけど、やっぱり高学歴じゃないと駄目なのかな、、、。」
「何も資格持ってないし、パソコンに詳しくないからきっと無理だろうな、、、。」
IT業界について、あなたも漠然とこんなイメージを抱いていませんか?
ここ数年で、転職サイトのテレビCMを目にすることが多くなったと感じています。それだけ転職を考えている人が増えているのではないでしょうか。まさに私もその一人でした。
私は大手鉄道会社に18年努めていましたが、緊急事態宣言以降働き方について考えるようになり、IT業界の仕事に魅力を感じて転職しました。今はSEとして、日々勉強しながらIT業界で仕事をしています。
この記事を読めば、未経験者がIT業界に転職する方法が分かります。私が実際に転職をした時に、調べて実践した方法や経験を記しています。
今、少しでも未経験からIT業界への転職を考えている人は、ぜひ最後まで読んでください。
はじめまして、あまなっと と申します。元電車の運転士、現在はインフラ系SEとしてサーバーの移行や構築をしています。私のプロフィールはこちらです。
未経験者でもIT業界に転職できる?
まず「全くの未経験者でもIT業界に転職できるの?」という質問についてお答えします。
結論から言うと、「できます。」
ただし、そのためには準備することと、最適な手段を選択することが重要です。それは主に以下の3点です。
私は実際にこの3つの方法を用いて、全く畑違いの鉄道会社からIT業界に転職しました。しかも、高学歴などではなく、年齢も転職当時40代でしたので、かなり無謀な挑戦だったと言えます。
この3つの方法を実践することにより、未経験者がIT業界に転職できる可能性はかなり高くなります。
未経験でもIT業界に転職する3つの方法
では、未経験でもIT業界に転職する3つの方法について、1つずつ順に解説していきます。
その1. 未経験でも挑戦しやすい職種を選ぶ
一口に『IT業界』と言っても、多種多様な業種やサービスがあります。(私自身も、まだ全部は理解しきれていません。)どの職種を選ぶかによって、仕事の内容はかなり変わってきます。
孫子の兵法に出てくる有名な一節に「彼を知り、己を知れば百戦殆からず」という言葉があります。「戦いに勝とうと思うなら、まず相手のことを知らなくてはならない。相手を研究し、自分の得意・不得意についてよく理解すれば、どんな戦いでも勝つことができる。」というように解されます。
ますは、相手のこと、IT業界にはどんな職種があるのかよく知りましょう。そして、未経験者にはどの職種が向いているのか、見ていきましょう。
IT業界の職種の中で、未経験者が転職しやすいと言われている職種は、以下の5つです。
① IT事務
『IT事務』は、主に以下のような業務を行います。
- PCやモバイル端末の初期設定や組み立て
- ソフトウェアのインストール
- 社内のネットワークの設定
- 新入社員のPCの発注・準備
- IT製品のマニュアルの作成 など
『IT事務』って、あまり聞きなれない職種だと思います。一般的な事務との違いは、業務領域の違いにあります。 一般事務が社内全般のサポートを行うのに対して、IT事務はシステムやネットワークやサーバーなどのITに関するサポートがメインになります。
書類作成やメール、電話対応といった一般事務の業務も仕事内容に含まれます。業務の中でネットワークやデータベースの知識が必要になることもあります。
② ヘルプデスク
『ヘルプデスク』の業務は、社内ヘルプデスクと社外ヘルプデスクの2つに分けられます。
- 社内ヘルプデスク
- 自社従業員からの、システムやパソコンに関する問合せ対応(質問への調査・回答や、障害への対応)
- システムの操作方法などの資料作成
- システムやパソコンの操作レクチャー など
- 社外ヘルプデスク(ユーザーサポート)
- 顧客をはじめとした社外からの問合せ対応
- クレーム・トラブルへの対応 など
『ヘルプデスク』は、社内の部署との連絡や、顧客への対応など、基本的なスキルとしてコミュニケーション能力が求められます。コミュニケーション力を積極的に身につけたい人や、はじめからコミュニケーション能力の素養がある人には向いている職種です。
また、業務上システムやIT機器に関する専門的な知識も必要とされるため、日々の業務の中でITスキルを向上させることができます。
③ プログラマー
『プログラマー』は、主に以下のような業務を行います。
- プログラミング言語(Java、Python、JavaScriptなど)を使ってシステムの構築を行う
- データベースの構築・操作
- テスト対応 など
『プログラマー』は、システムエンジニアが作成した設計書に基づいて、プログラミング作業を行います。技術者(エンジニア)の世界では、新人が入ったとき、まずはプログラマーとして配属されることが一般的です。
使用するプログラミング言語は、Java、JavaScript、PHPなど、多数あります。どのようなジャンルの仕事を担当するかによって、必要になる言語も変わってきます。プログラミング言語のスキルは不可欠なので、独学やスクールを利用して、一定の知識を学んでおく必要があります。(研修を行ってくれる企業もあります。)
IT系技術職の登竜門的な職種で、未経験からエンジニアを目指すには、挑戦しやすい職種であると言えます。
自分はエンジニア志望だったので、当初はプログラマーを希望していました。
調べながら転職活動を進めていく中で、自分に合っている職種を探すようになりました。
④ システムエンジニア(SE)
『システムエンジニア』は、主に以下のような業務を行います。
- システムの開発・構築、運用・保守業務
- クライアントへのヒアリング・調整
- プログラミング
- データベースの構築・操作
- テスト対応 など
『システムエンジニア』の仕事は、開発プロジェクトや開発チームの管理、プログラムの仕様書(システムの設計書)やソフトウェアの設計書を作成することです。予算や人員、進捗管理などのマネジメントなども行い、業務内容は多岐に渡ります。
クライアントの要望をどのようにして形にするかというミッションの下、プロジェクトを管理して開発を進めていきます。技術力だけでなく、コミュニケーション能力や、マネジメント力が求められます。
⑤ Webエンジニア
『Webエンジニア』は、主に以下のような業務を行います。
- システムの構築
- プログラミング、コーディング作業
- Webサイト制作
- サイトの保守 など
『Webエンジニア』は、インターネット上で提供されているECサイトや、Webサイトの設計・開発を行います。
ディレクターが提示した指示書や、デザイナーが作り上げたデザインに従ってコードを書いたり、デザイナーやディレクターなどさまざまな役割を持つスタッフと連携しながら、より良いサイトやサービスを構築する役割を担います。
プログラミング言語のスキルは不可欠なので、独学やスクールを利用して、一定の知識を学んでおく必要があります。(研修を行ってくれる企業もあります。)また、チームの打合せやクライアントからのヒアリングも行うため、コミュニケーション能力も求められます。
~ 5つの職種のまとめ ~
上記のうち、『IT事務』と『ヘルプデスク』は事務系職種、『プログラマー』、『SE』、『Webエンジニア』は技術系職種に分類されます。この5つが未経験者でも挑戦しやすく、採用されるチャンスが多い職種です。
「未経験だけど、これ以外の職種をやりたい」と考えている人でも、まずはこの中から挑戦し、将来的にキャリアアップしていくという方法を取ることができます。
私は現在、SE(システムエンジニア)として働いています。当初はプログラマー志望だったのですが、未経験で40代という自分の条件と照らし合わせ、別の職種の方がいいのでは?と考え直しました。SEとなった今は、前職のリーダー職経験が役に立っているので、自分の強みを活かすことができました。
それぞれの職種の特徴を知り、自分にはどの職種が合うのか考え、自分の強みも考慮して決めることが大切です。
IT業界の職種について、もう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
その2. 少しでもプラスになる資格を取得する
2つ目は、『少しでもプラスになる資格を取得する』です。
「資格は取っておいた方がいいのか?」と聞かれれば、もちろん取った方が良いと答えます。資格名を履歴書に記載することで、採用担当者に「この人は勉強していて向上意識がある」という印象を与えられます。何より、知識という資産を得ることが出来ます。
取得すべき資格は、どんな職種を希望するかによっても変わります。数ある資格の中で、IT未経験者に1番おすすめの資格は『ITパスポート』です。IT系の入門資格の1つで、れっきとした国家資格です。未経験者がIT業界に踏み出す一歩として、丁度よいレベルの内容です。
注意点は、IT業界に転職後に、実業務で役に立つ資格ではないということです。『ITパスポート』の内容はITに関する事だけでなく、経営や簿記的な内容も含まれており、幅広い学習内容になっています。ITの基礎的な知識を身に着けることが目的なら、ピッタリの資格だと言えます。
「もう少しレベルの高い資格にチャレンジしてみたいなぁ」と考えている人には、他の資格もおすすめしています。詳しくはこちらの記事もご覧ください。
私も転職をしようと決めてから、『ITパスポート』の参考書を購入し、約2か月半勉強して前職在職中に資格を取得しました。ITの基本を学ぶことができ、何より「これからIT業界で働くぞ!」と、モチベーションが上がりました。
ITパスポートについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
その3. 未経験者を多く募集している求人サイトを利用する
転職するなら、転職サイト・転職エージェントをガンガン活用しましょう!
最近は本当に数多くの求人サイトがあるので、「どれを選べばいいのか分からない!」と迷っちゃいますよね。でも、未経験者がIT業界に転職するには、最適なサイトを選択する必要があります。
数ある中から最適な求人サイトを取捨選択して、転職の可能性を高めていきましょう!
以下の3つの求人サイトは、私が転職活動の際に実際に利用したサイトです。未経験者対象の求人が多く、使い勝手がよいのでおすすめします。
type
typeは、IT・WEB業界特化型の転職サイトです。エンジニア職の求人情報やサービスが豊富で、IT・Web業界への転職希望者から人気を得ています。求人検索画面は、求人数が多い営業職から記載があるのが一般的ですが、typeではエンジニアから表示されています。
IT系の中でも職種を詳細に選択することができるので、見ているだけでも職種について勉強できます。履歴書や職務経歴書の書き方から面接対策まで、役立つコンテンツが豊富です。
●type
自分は履歴書なんて書くのは18年ぶり、職務経歴書は初めて書きました。typeの履歴書・職務経歴書の書き方コンテンツは本当に助かりました!
type 転職エージェントは、一都三県(東京・神奈川・千葉・埼玉)での転職に強いという特徴があります。関東エリアでの転職を考えている方におすすめです。他の大手転職エージェントと比べて知名度がやや低い印象ですが、20年以上も転職支援を行なっています。
リクナビNEXT
リクナビNEXTは、国内最大級の大手求人サイトで、転職者の8割が利用すると言われる定番の転職サイトです。転職活動に必要な情報を網羅できたり、無料の自己分析診断を受けられるため、利用者の満足度が高いサイトとして有名です。
全体の求人数が多く、未経験者を対象とした求人も多く取り扱っています。履歴書や職務経歴書の書き方など、転職者にとって役立つコンテンツが用意されています。
ハローワーク
言わずと知れた『公共職業安定所』です。みなさん、ついつい忘れていませんか?ハローワークだって転職活動に大いに役立つ場所なのです。
求人数が多く、地元の求人が多く見つかるという特徴があります。また、職業訓練を受講することができるというメリットもあります。
今の会社の同僚で、ハローワークの職業訓練でプログラミングを学んでから転職してきた人がいます。自分も受けたかった、、、!
ハローワークは平日だけでなく、土曜日に営業している所もあるので、仕事しながら転職活動する人も利用できます。(登録すれば自宅からでも全国の求人が検索できます。)
注意点として、企業側が無料で求人を掲載できるため、ブラック企業が多いと言われています。求人を探すときは、年間休日数や、残業についての規定など、条件をよく確認しましょう。
知っておきべきデメリット・注意点について
未経験者がIT業界に転職する上で、事前に知っておくべき注意点があります。いい面だけでなく、デメリットについても把握しておきましょう。
主に次の3つです。順にみていきましょう。
SES企業が多い
SESとは、『システムエンジニアリングサービス』の略で、派遣元の企業から客先へ常駐し、指定された内容の業務を担当する契約形態のことです。
簡単な下流工程の作業がメインだったり、短期間で業務が終わることもあり、スキルアップが見込めないと言われる一方、ITスキルの基礎が身につくので未経験者にはおすすめできる側面もあります。
「上流工程の業務がしたい」、「さらにスキルアップして上を目指したい」という場合は、SESである程度経験を積んでから、上位職の企業へ転職するという手段を行うことも可能です。
人員不足でブラックな可能性がある
『未経験歓迎』の求人の中には、「とにかく誰でもいいから人手が欲しい」というケースもあります。そのような企業に入社してしまうと、長時間勤務を強いられたり、なかなか休みが取れなかったりする可能性があります。
求人情報の年間休日数や、残業に関する規定を注意して見ることで、ある程度は事前に回避することが可能です。
求人の条件欄は、穴が開くほどしっかり確認しましょう!
収入が下がることもある
会社に長年勤めていたり、年齢が高い人ほど、未経験で転職すると収入は下がってしまいます。(私も転職1年目は2/3ぐらいに下がりました涙)転職するまでに貯金や投資で生活防衛資金を貯めて、リスクを受け入れられるようにしておきましょう。
ただし、IT業界は需要が多く将来性が見込めるので、企業や職種にもよりますが、数年で前職の年収を超える可能性もあります。
転職後、今の会社の社長に「3・4年で前職の収入超えるよ~」って言われました。、、若干嘘くさいけど、がんばろうっと♪
まとめ
最後にまとめです。『未経験でもIT業界に転職する方法』は、以下の3つです。
未経験でIT業界に転職すると、最初は分からない事だらけだし、収入も下がっちゃうし、正直大変なことは多いです。その反面、ITスキルが習得でき、リモートワークで柔軟な働き方が選べたりと、魅力的なことも沢山あります。
自分は現在の仕事に満足しています。勇気を出して、未経験のIT業界に飛び込んだこと、本当に良かったと思っています。
興味はあったけど、今まで一歩が踏み出せなかった方も、まずは転職サイトに登録することから始めてみてください。実際にどんな求人が出ているのか見てみるだけでも、世界が広がりますよ。
コメント